お知らせ

「第117回日本皮膚科学会総会」開催結果のご報告

 5月31日から6月3日までの4日間、広島市中心部に位置するリーガロイヤルホテル広島とクレドホールおよびグリーンアリーナを会場として、第117回日本皮膚科学会総会は盛会のうちに終了いたしました。

今回の総会は、昨年の仙台に続く例外的な地方開催で、また、平成31(2019)年から正式に始まる4日間の開催のトライアルとしての位置づけもあり、関係各位には多くのご苦労、ご迷惑をおかけしました。しかし当日は天候にも恵まれ、どの会場も大入りで、結果的に期待を上回る5800人もの皆様をお迎えすることができました。広島での開催をお許し下さった島田理事長(当時)、理事の先生方、そして総会をもり立てて下さったすべての関係者に、この場を借りて御礼申し上げます。

 

 

 

リーガロイヤルホテル玄関前

 

 

 

会場前の様子

 

 

 今回の総会では、できるだけプレナリーセッションを多く設けるということ、そしてそこに新たに設定された各種受賞講演を含めること以外、会頭に大きな自由を与えていただきました。そこで大会テーマを「皮膚科学の時空」と定め、皮膚科学の本質を時間軸と空間軸から掘り下げ、また特に近年発展の著しいITと映像技術を踏まえた皮膚科の将来を展望することを目指しました。土肥記念講演には、私の知己でもあるボン大学のThomas Bierber教授にアトピー性皮膚炎治療に関する最新の話題を分かりやすく講演いただき、先端的な基礎医学研究面では米国NIHのJohn O’shea博士にJAKキナーゼに関する講演を、英国ロンドン大学のJohn McGrath博士に皮膚疾患ゲノム解析に関する講演をいただきました。

 

 時間という点では、皮疹の経過、疾患の経過、画像の動きなどの皮膚に直接関係する対象の企画の他、歴史の中に皮膚科学の原点と未来を見いだす狙いで2人の文化人に講演を依頼しました。古代編には明治天皇の玄孫に当たり古事記に関する著作も多い竹田恒康氏、近代編ではまほろば教育事業団理事の多久義夫氏に、各々変革期の日本の歴史を生きた人物に光りを当ててお話しいただきました。アトピー性皮膚炎治療におけるステロイド外用薬の光と影については、患者会の代表(丸山恵理氏)にも登壇いただき、多方面からの総括を行いました。

 

 空間という点では、皮膚のミクロからマクロまでを鳥瞰するためのいくつかの企画を組みました。こちらは皮膚を基盤としつつ、近年発展著しい宇宙物理学と地球外生命の可能性についての話題や、皮疹の性状と変化を数学的にシミュレーションする試みなどを取り込みました。

 

 

 

会場内の様子

 

 

 

懇談会で挨拶する秀会頭

 

 

 また、テクノロジーの進歩については、AI、情報セキュリティに関するこれからの課題や4K,8K画像技術とその情報転送等、これからの皮膚科学にとって重要な話題を取り上げました。この他、バーチャルリアリティや接触感をともなう空間立体映像の体験スペースとして「未来の皮膚科映像館」を設け、学会に参加することによってのみ得られる魅力を追求しました。ポスター会場には、4Kディスプレイを用いた動画音声付きのポスター展示を導入し、これからの電子ポスターの可能性を追求しまた。

 

 ちなみに今回の大会の英語テーマはDiscover Domain and Dimension of Dermatologyで、4つのDの韻を踏み、会場設定やアメニティの随所に広島ならではの工夫を凝らしました。この他、未来の皮膚科映像館におけるバーチャルリアリティ、アトラクションや展示、マツダズームズームスタジアムでの野球観戦、オリジナルコンベンションバック、スーツや地元企業の展示など、広島開催ならではのたくさんの企画とおもてなしを実現できました。これらはここに書き切れない多方面に亘る人々の協働、支援により実現できました。この場を借りて心より御礼申し上げます。皆さん本当にありがとうございました。